自担の恩返し


前回の日記で、ただ、ただ、伊野尾くんのことを好きでいたいと書いた。歪んだ感情をリセットしたくて。だけど想いを言葉にして自分の中から出してしまうと、それらは自分の意思どおりにいかなくなってしまうこともあって。

あれから、伊野尾くんを見るたびに昔の伊野尾くんと変わらないところを探したりしてた。無意識に。ああ、ほんとに変わってないなって安心したかった。この喋り方、前と一緒だ!って嬉しくなってた。

その間に伊野尾くんの人気はもっともっと加速していて、大型レギュラーが2本も決まって、雑誌の表紙も掲載もたくさんあって。持ち上げ方もすごくって。過去を懐かしんでいたら、簡単にその勢いから振り落とされてしまう。だけど、伊野尾くんの仕事が増えるたび、歪んだ感情がまた少し膨れて、やっぱり素直に手放しで喜べていない。

また少しもやもやしていたときに、FNSのそれを見て愕然とした。最も起きてほしくなかったことが起きてた。そんなに長い時間じゃなかったとはいえ、今後もそうなる訳じゃないとはいえ、伊野尾くんが最前列のセンターに立ってた。普通、自担がセンターに立ってたら最高に嬉しいはずなのに。嬉しい感情なんかなくて、ただただ悲しかった。だってその曲は山田くんの主演映画の主題歌なのに。フォーメーションの変更にどういう理由があるかなんて私たちが知る由はないんだから、そんなことであれこれ考えるなんてナンセンスなのかもしれない。でも彼らはアイドルで、私たちは一般人で、私たちはそんな些細なことから情報を得るしかないから。それがグループの状態とか関係性を表していることもあるから。JUMPのセンターは山田くんであってほしい。その想いが強すぎて、伊野尾くんは悪くないとわかっていてもなんだか辛かった。

次の日、伊野尾くんのダブル主演映画が発表された。いくら人気になって、推されてるとはいえ、映画主演は2、3年後かなって思ってたし、新しい仕事がどんどん増えてる今じゃなくて、5年後くらいでいいなって思ってた。伊野尾くんの銀幕デビューを、そしていつかの主演映画を夢見ていたかった。

たぶんJUMPの中で今一番忙しいのは伊野尾くんなんじゃないかな。いろんな人が伊野尾くん痩せた?って言うし、みんなが伊野尾くんの体調の心配をしてる。今日のラジオのオープニングも声がお疲れな感じだった。伊野尾くん宛ての主演映画おめでとうメールが読まれて、伊野尾くんがそのことについて話した。

伊野尾くん「昔から応援してくれるみなさんに少しでも恩返しできたらいいなと 」


……なんてこった。伊野尾くん、自分の記念すべき主演映画を恩返しなんて言ってくれるの…?


私はデビュー出だし、これまで伊野尾くんに大した恩もあげれてない気がする。まして、最近の新しいお仕事を素直に喜べなくなった私は伊野尾くんに恩返ししてもらえる立場じゃない。

伊野尾くん、ここ最近の新しいお仕事を毎回そういう気持ちで引き受けてたのかな。伊野尾くんがジャニーズに入ったのも、JUMPの一員になれたのも、どんなに個人での仕事がなくても真面目に大学に通って自分の強みを得たのも、こんなに人気が出たのも、全部全部、伊野尾くん自身の努力と伊野尾くんが持つ魅力の結果であるのに。この仕事は恩返しでもある、なんて考えてくれるの?

今の私は恩返しって言葉が受け取れないくらいダメなオタクだな。前はあんなに売れてほしいと思ってたのに、いざ売れ出すと焦ってわがまま言いだすダメなオタクだな。なんでもっと素直にいろんなことを喜んであげられなかったのかな。

ある程度現状に満足できたら、この状態が変わってしまうことはこわい。いい方向にいくか、悪い方向にいくかわからないから、悪くなる可能性があるなら変わらなくていい。最近の大きな変化がこわくて、周りの変化に気をとられてた。そればっかり気にしてた。たぶんちゃんと伊野尾くんをJUMPを見れていなかった。

昔も今も、伊野尾くんは私の自慢の担当で、伊野尾くん以上に尊敬できて好きになれる人はいないと思ってる。だから、ちゃんと伊野尾くんからの恩返しを受け取れるオタクでありたい。せっかく好きで楽しくて始めたジャニオタだから。


伊野尾くん初主演映画おめでとう!!!